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「2017年度 地域研究・国際研修プログラム

(フィリピン)」訪問先

小学校訪問(マニラ・トンド地区)

マニラの貧困地区であるトンド地区のラクソン小学校(Arsenio H. Lacson Elementary School),ヤンコ小学校(T. R.Yangco Elementary School)の両校に訪問し,子どもたちと交流しました。子どもたちとの触れ合いを介して,この地区で生き,成長し,大人になっていくことの意味を考えました。

幼稚園訪問(マニラ・トンド地区)

NGOライズエイジアが運営に携わる幼稚園,サンディワアーン学習センター付属デイケアセンター(Day Care Center, Sandiwaan Center for Learning)に訪問し,園児たちと交流しました。この幼稚園では,園児たちに無料で給食を提供するとともに,ビタミンなどの栄養を考慮した食事をとることの大事さを,子どもたちと保護者に伝える活動をおこなっています。幼稚園では,この食育活動のお手伝いもしました。

ベニグノ・ベルトラン神父に学ぶ

ベニグノ・ベルトラン神父(Father Benigno Beltran)は,トンド地区で数十年にわたり,貧困をはじめとした社会問題に取り組んできたお方です。2012年には,その取り組みをまとめた著作『信じることと闘うこと,スモーキーマウンテンにて――災いに直面した惑星のための希望』を上梓されました(Benigno, P. Beltran, Faith and Struggle on Smokey Mountain: Hope for a Planet in Peril, New York: Orbis Books, 2012)。本書は,貧困という社会問題に対してどういった取り組みができるかを考えさせてくれるとともに,トンド地区を生きる人びとへの敬意と愛情に満ちており,貧困問題に取り組むにあたって必要な姿勢を教えてくれます。ベルトラン神父は,サンディワアーンデイケア学習センターの運営や,リサール州ロドリゲス町における自然保護事業,有機野菜の料理を提供するレストラン WOW の運営にも携わっています。研修では,ベルトラン神父の所属するケソン市カムニン地区聖心教会(Sacred Heart Parish Shrine, Kamuning)を訪問したのち,レストラン WOW にて神父にお会いしました。

リサール州ロドリゲス町訪問1(CBR=Community Based Rehabilitation事業視察)

マニラに隣接するリサール州ロドリゲス町では,近年のマニラの発展と拡張にともない,住民数が増えていくなかで,新旧住民が協力しあい,住みよい町をつくる試みが進められています。研修では,ロドリゲス町庁舎を訪問し,福祉担当者の話をききました。あわせて,愛媛県松山市のNPO法人Community Lifeと,上田敏博さんのNGOライズエイジアが実施するJICA草の根協力支援型事業「障がい児(者)のエンパワーメント獲得のための支援技術者育成プログラム」の事業地を訪問し,障がい児,障がい者とその家族を支える地域コミュニティ形成活動の現場を視察し,その活動をサポートしました。

リサール州ロドリゲス町訪問2(パミティナン山植林事業視察)

最初の 2枚のスライドは,リサール州ロドリゲス町パミティナン山のふもとで,同山に植林するための竹の苗を育てている様子を写したもの。根をはるのが早い竹の植林は,同山の水害を防ぐのに役立つ。また,成長した竹をもとに,さまざまな竹製品をつくったり,炭をつくったりできる。3枚目の写真は,パミティナン山中に植え替えたばかりの竹。4枚目は,同山を流れる川辺の情景。

リサール州ロドリゲス町のパミティナン山は,米国植民地期に建設されたワワダムを擁し,かつてはマニラに水を供給する役割を果たしていました。現在は水の供給は廃され,ハイキングなどの観光名所となっています。研修では,環境天然資源省協働事業「パミティナン山・竹の植林プロジェクト」を視察し,同山の環境保全のための試みについて学びました。

大学訪問

研修では,デ・ラ・サール大学(DLSA: De La Salle University),ケソン市セント・ポール大学(ケソン市聖パウロ大学/SPUQC: Saint Paul University Quezon City)というふたつの大学を訪問しました。デ・ラ・サール大学では,日本について学ぶ学生のみなさんと交流し,フィリピンと日本の文化について考えました。セント・ポール大学では,フィリピンの社会問題について学ぶ学生のみなさんと交流し,よりよい社会をつくるうえで必要な取り組みについて考えました。

JICAフィリピン事務所訪問

マニラのマカティ市にあるJICAフィリピン事務所を訪問し,講義「フィリピンにおける国際交流事業」を受講しました。

レストラン「UNIQUEASE(ユニカセ)」訪問

レストラン「UNIQUEASE(ユニカセ)」は,「貧困下で成長した青少年に雇用の機会を提供し、路上生活や人身売買など様々な危険にさらされた子どもたちの数を減らすことを目的に2010年にフィリピン、マニラ首都圏のマカティ市にて設立されました。/また、フィリピンでは死因の第一位が心臓病であり、油の多い食生活がその原因と考えられていること、また衛生面で安心して生野菜を食べられる場所が少ないことから、野菜を中心とした栄養価が高く安全安心な食事の提供を行う必要性を感じ、 “UNIQUEASE(ユニカセ)”レストランを運営しています。」(UNIQUEASEホームページより)。研修では,このレストランを訪問し,その運営について学びました。

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