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社会活動への学生参加[4]――四日市とのかかわり / Students' Engagement in Social Activities [4]:
In Yokkaichi, Mie

ジャパンリビングサポートとともに

新型コロナウイルス感染症の流行状況が少し落ち着きを見せた2021年12月に、このホームページの制作と維持をお願いしている吉村涼くんの運転する車にのり、三重県三重郡菰野町にある「ジャパンリビングサポート」にお邪魔しました。「ジャパンリビングサポート」は、下の記事に説明のあるとおり、多文化共生を目指す株式会社です。

 

この訪問は、「にほんごかふぇ」の活動に参加してきた長坂優希音さん、寺澤朋花さん、祝迫彩乃さん、松原彩絵さんがいっしょでした。吉村くんは、本職であるカメラマンの役割を引き受けてくれました。この箇所の写真は、プロである吉村くん撮影の特別版です!

 

特別ギャラリーはこちらから!

 

「ジャパンリビングサポート」では、会社を経営される早野実花さん、喜屋武勇さんからお話を伺いました。学生とともにとくにお聞きしたのは、多文化共生を目指すという目的を企業活動というかたちでどのように展開されているか、個々の活動のなかで具体的にどのようなご苦労があるか、といった質問です。

 

お二人には、とても丁寧にお応えいただきました。たとえば、新型コロナウイルスワクチン接種に関する外国人サポート業務にあたり、サポート情報をどういった場所や手段を介してどのように伝達していくか、新型コロナウイルス感染症流行のもとで、多文化共生にかかわるイベントを運営する際にどういった配慮が求められるかなど、お教えくださいました。企業活動であれ、非営利の市民団体による活動であれ、目の前の現実を見極めて、適切な実践を追求するのが大事という学びを、学生が得ることができました。

 

2022年2月からは、「ジャパンリビングサポート」が運営にかかわる日本語教室「Viva あみーご」のオンライン実施のお手伝いがはじまりました。「にほんごかふぇ」のお手伝いをしてくれていた祝迫彩乃さんに加えて、祝迫さんと同じ世界教養学科2年生の野村実卯さん、1年生の宮田知歩さん、金城学院大学3年生の夫馬江里加さんが、加わってくれました。学生が、それぞれの都合にあわせて、火曜日開催の「Viva あみーご」のお手伝いをしたり、土曜日開催の「にほんごかふぇ」のお手伝いをしたりしています。複数の曜日で日本語教室が開催されていることは、日本語を学ぶ側にとっても、ボランティアする側にとっても、それぞれの都合にあわせて選択できて、よいことかなと思います。

 

さまざまな活動をお手伝いするひとつひとつの経験が、社会の一員としての生き方を考えるうえで、貴重です。3月下旬には、「Viva あみーご」が四日市市四郷地区市民センター主催の国際理解講座「こんにちはパキスタン!」を運営されるお手伝いにお邪魔する予定です。

藤川さんとのつながりを介した四日市とのかかわり

名古屋駅から近鉄電車を使って三重県に入り、やがて四日市駅に到着します。特急列車で30分ほどの時間です。日本で珍しい狭い幅の線路の狭軌(ナローゲージ)の鉄道「あすなろう鉄道」に揺られて、四郷地区にたどりつきます。同地区には1960年代に建設された笹川団地があり、現在は、ブラジル国籍の方々を中心に、多くの海外ルーツの方々が住んでいます。笹川団地には「多文化共生サロン」が設けられ、四日市市の「多文化共生推進プラン」のなかで大きな役割を担ってきました。

 

笹川小学校で教員を務められる藤川純子さんと知りあったのは、新型コロナウイルス感染症の流行がはじまった2020年春のとあるオンラインイベントでのことでした。藤川さんは、海外ルーツの子どもたちの教育に長年かかわれ、JICA「日系社会青年ボランティア」としてブラジルに派遣されたご経験もおもちです。その藤川さんとのつながりからはじまった、笹川団地や四日市、三重県における海外ルーツの方々とかかわる活動を、ここで紹介します。

動きだす (2021年3月)、動きつづける (2021年8月)、活動の広がり

 

2021年3月に、2度にわたり、学生を連れて笹川団地を訪問しました。1度目の訪問では、ブラジル料理レストラン「ペチスカリア・グアルジャー(Petiscaria Guarujá)」で藤川さんからお話をきき、藤川さんのこれまでのご経歴や、海外ルーツの方々にかかわる取りくみについてお聞きしました。

 

⇒ 学生の野出華生さん、寺澤朋花さんが、訪問記を書いてくれました。その訪問記は、こちらから。

 

2度目の訪問では、四郷地区の日本語教室「Viva あみーご」を見学しました。この見学では、ボランティアの方々が、対面、オンラインの両方で日本語を教えられる様子を拝見しました。また、日本語教室の運営をサポートされる早野実花さん、喜屋武勇さんからお話を伺いました。

 

⇒ 学生の沢田ラブリーさんが書いてくれた訪問記は、こちらから。 

大学の夏休み期間中に、再び、四日市を訪問するという計画は、新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑みて、中止としました。代わりに、オンラインで、藤川純子さん、早野実花さんからお話を伺いました。早野さんからお話を聞く会では、世界教養学科の尊敬する同僚のヴァミューレン服部美香先生も、ご参加くださいました。藤川さんからは、海外ルーツの子どもたちに日本語を教えるご経験について、より深くお話を聞きました。早野さんからは、ご自身の笹川団地とのかかわりや、多文化共生を目指す株式会社「ジャパンリビングサポート」を立ち上げられた経緯について、お話を聞きました。

 

⇒ 学生の書いてくれた訪問記は、こちらから。3月にも訪問記を書いてくれた寺澤朋花さんと、新たに四日市とのかかわりに参加してくれた長坂優希音さんが、書いてくれました。

長坂さん、寺澤さんの訪問記でもふれらているように、藤川さんのご紹介を介して、2021年5月から、四日市の日本語教室「にほんごかふぇ」の活動に参加しています。3年生の長坂さん、寺澤さんに加えて、2年生の祝迫彩乃さん、松原彩絵さんも、5月から「にほんごかふぇ」に加わり、ボランティアで日本語を教えています。同じく3年生の髙橋玲加さん、4年生の織田薫さんも、秋から活動に参加しています。今後も、学生のかかわりを広げていきたいと考えています。

2021年3月には、藤川さんのご紹介で、四日市市塩浜地区の子どもたちの農楽隊の見学にもいきました。早川諒くんといっしょです。戦前の四日市には海軍基地があり、そこで働く朝鮮半島出身の方々が近隣地区に住んでいました。その方々の四日市での生活は、日本敗戦後もつづきます。世代を超えて、民族の壁を越えて、朝鮮半島の伝統音楽舞踊の農学を、子どもたちが引き継いでいます。

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